まとまり、高める、石教研活動をめざして


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 石教研は、昭和41年(1966年)、戦後教育の黎明期を経て、教育現場における研究方法を“共同”〜力を合わせて事を行う〜研究に求める管内教職員の熱い思いの中で生まれました。同年3月に設立総会が行われ、4月1日には、「石教研情報」が創刊されました。そこには、自主性・現場性を大切にし、共同での研究活動を推し進めようとする、設立を主導された方々の力強い言葉が残されています。私たちは、この石教研の基本姿勢を常に大切にしながら、半世紀以上にわたり共同研究を推進し、現在では、管内7市町村(江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村)の小・中・義務教育学校100校、2298名の会員が「一人の百歩より、百人の一歩」を合い言葉に現場実践を積み上げています。
 令和3年度(第56年次)の石教研は「主体的・創造的で人間性豊かな子どもを育てる教育の確立」を基本目標とし、基本姿勢として「まとまり、高める、石教研活動〜自立して未来を生きていく石狩の子どものために〜」を掲げました。石教研に集う会員の総力を結集して、石教研活動の3本柱である専門部会研究・課題部会研究・学校課題研究を推進し、管内教育の一層の充実・発展を図っていきたいと考えています。
 昨年度は、新型コロナ感染拡大の影響により、前例なき対応に苦慮してきました。専門部会研究は、継続研究を1年延長し3年継続研究1年目、課題部会研究も1年延長し3年継続研究2年次目としてスタートしましたが、両部会とも会員が一堂に会する研究協議会を中止せざるを得ませんでした。代替措置として、今年度の取組を「取組前半」「取組後半」に分け、前半は各部会での核となる取組を行い、後半では前半の成果を活かして各自が実践することを中心とした部会運営を推進しました。専門部会研究では、動画やデジタルコンテンツの作成、感染症対策を講じた授業についてのレポート作成、道外の講師とZoom活用しての実技理論研修会の開催、課題部会研究では、昨年度の研究成果を生かした実践レポートの集約、新型コロナ感染症対策についての取組の集約など、各部会で多様な取組が見られました。学校課題研究は、北広島市立西の里小学校・西の里中学校では『確かな学力』の向上を目指した小中一貫教育における指導方法及び教育課程の工夫改善」、恵庭市立柏陽中学校では「ねばり強く学び、未来を切り拓く確かな学力の育成」をそれぞれ研究主題として、規模を縮小して発表会を開催し、その研究成果を管内に広く発信していただきました。
 コロナ禍という困難な状況ではありましたが、研究の歩みをとめることなく今年度につなげる研究を推進することができました。会員の皆様の熱意と創意工夫に支えられた1年でありました。
 新学習指導要領の完全実施、働き方改革、GIGAスクール構想など、取り組むべき課題が目に前にあります。また、若い先生方に教職の魅力を伝え育てていく必要もあります。今年度もコロナ禍の研究となりますが、様々な課題にも対応していくためにも、会員一人一人が研究の意欲を高め、協働で研究することを通して、まとまり高める石教研活動を創り上げていきましょう。

石狩管内教育研究会

会長 山田  聡

(石狩市立南線小学校長)